穴ぼこは埋めれない!
注意欠陥な息子には色んな穴ぼこがある。
穴ぼこは埋められない。
それはネットとかの知識で理解したつもりではあったが、想像以上だった。
つまり「穴ぼこは埋まらない」から、「発達障害」なのだ。
普通の人は、「問題→原因→対策→実施」の順番で穴ぼこを埋めることができる。
ADHDの人は、単純にできない。
できないのだ。
もちろん、ADHDと言ってもそのレベルは弱⇔強のグラデーションだろうから、穴ぼこを埋められるようになる人もいるんだろう。
少なくとも息子にはほとんどのことが無理なことがわかった。
かなりの絶望を感じたが、今は穴ぼこ埋めはできない!ということを前提に話を進めないといけない。
つまり、「個性の長所を伸ばせるだけ伸ばして、短所はぼかす」しかない。
もちろん、言葉尻だけ取れば、最初にADHD関連の知識を仕入れた時からそんなことは考えていた。でも、私はわかっていなかった。穴ぼこは本当に埋められないんだ!ってことに。。。
例えば、靴の紐がちゃんと結べずにいつもかかとを踏んでしまう息子。
訓練すれば結べるようになるはずだ!と心の底では思っていたがちゃんと結ぶことはできないことがわかっている。
それは協調運動障害とかではなくて、面倒くさいから結ばない(=結べない)のだ。
かかとのサポートがあるサンダルでさえ、相当の忍耐力が無いと無理なのだ。
だから、紐の靴を買うのはやめた。
今はダイヤル式か、スリッポンタイプの運動靴にした。
では学業はどうだ?
英語が致命的に悪い。
それは興味が無いので全く勉強しようとしないからだが、ぼかすってどういうことか?
最初は全く置いて行かれない程度に流す勉強をすればよい!とか思っていた。
でも、それって穴ぼこを埋める行為そのものだ。つまりできない。
じゃあ、何もやらないままなのか?
それって先が詰んでいる。認めるわけにはいかない。そう思い8月は色々とやらせてみたが結果は同じ。
絶対にやらない。
そう、穴ぼこは埋まらない。
本当に悩んだ。
高校受験もできないじゃん。これじゃ。
でも、穴ぼこは埋まらないのだ。
今は短所に注力しても仕方がないのだ。
長所を伸ばそう。
あいつのナイフを研がせることに全てを集中させよう。
だって、本人が自分自身で行動を変えない限りは、穴ぼこは埋まらないのだ。
ここに親が介入しても無意味だ。
もう十分わかった。
本人もできないことをわかっていて、そのできないことを「なぜできない!?」と問われることに歯ぎしりをするほど、苦しがっているのだ。
これ以上、ここに時間をかけても全く意味が無い。
俺は二度と、穴ぼこ埋めについては考えない。
あいつ自身が「長所を生かすために、短所を克服する」行動を起こすまで耐えて見守ろう。
これはADHDの子供を持つ親が通らなければならない道だと思うので書いておく。